日曜日, 8月 24, 2008

悪になりきれない大野vs.二宮(魔王、なぜ大野智なのか:その3)

モヤモヤがちょっと形が見えたような気がするので。

魔王は空ちゃんやお姉さんとの関わりで心を取り戻しかけて、しおりちゃんへの恋に揺さぶられて、復讐をストップさせかけてました。そこから、山野の怒りの言葉によって、また復讐へと戻りました。これ、結局、復讐の一番の主体は成瀬領=真中友雄ではなく、むしろ、山野だってことになりますね。

今後のストーリーで復讐劇はまた進められていくけれど、悪を全部成瀬が背負っているというわけじゃない。

そういう風にしたかったのかな。主人公が本物の悪人では、かっこよく描くわけにいかない、とか、いうことでしょうか。復讐を美化してはいけないし。

ホッとするような気もします。家族を殺された復讐劇の役なんて、大野くんにやらせたくないような気もしてたし。だけど、そこに弱さのようなものも感じています。弱さというより、優しさかな。徹底的な悪の役が、彼には似合うとは言い難い。

でも、ちょっと飽き足らない気もするんです。今回の第8話での、魔王に戻ったシーン。成瀬は、しおりちゃんとのかりそめの幸せを感じた上で、またそれを捨てる決意をしたわけだから、以前の魔王とは違う魔王なんじゃないかと思うんです。以前よりもっと、絶望的な魔王だったんじゃないか。

大野くんの演技では、怖さとか、悲しさ、怒り、は、よく出てるけど、あのシーンはもっと、絶望感を出して欲しかったと思いました。

で、思い出したのが、二宮魔王なんです。ニノ魔王はうたばんやPVで見て私が勝手に言ってるだけですが、ニノの瞳の中には絶望が見える気がするんです。ヤバイ、っていう、感じ。大野魔王もヤバイんだけど。

でも、だから、もし、ニノがドラマ『魔王』の主役だったら、私は見れなかったかもしれない。あぶな過ぎる。もちろん嫌いとかいう意味ではなく、10月からのニノ主役ドラマでは「魂をえぐる」(ニノ談)だっけ、それを楽しもうと思ってます。復讐劇じゃないみたいだし。

前にも書きましたが、大野魔王だから、復讐劇だけれど私は安心して見られるんだよね。大野くんにすがっていれば、たとえ最後に地獄に行くようなストーリーであっても、その先では救ってもらえる、みたいな。

始めの頃、成瀬が狂っているのなら”Your Song”では救えない、とか、書きましたが、ここ数話の内容程度に人間の部分が残っているなら、話は通じますね。大野くんの理解では成瀬は病気だということなので、説得するというよりは、癒すことが必要なんでしょうか。

成瀬自身、何を求めて復讐を進めているのか、芹沢やしおりちゃんとの関わりで救われていくのかどうか、ドキドキで見守りたいと思います。

0 件のコメント:

サイト内検索は右側のボタンをチェックして検索ボタンを押して下さい