土曜日, 8月 30, 2008

『魔王』第9話:自分に戻ることができた成瀬領

今日は24時間テレビ。無事に進行しているようでひとまず、よかったです。チャリティーグッズのタオルを買いました。

松潤のドラマを見終わっていませんでしたが、子供が寝て我が家のテレビタイムはおしまいです。

雨の中、エドさんが走るの大変そうです。明日も最後まで無事に頑張って。

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さて、魔王の9話の感想をば。

冒頭に近い方で、成瀬さんは殴られていました。殴られた顔で「私が真中友雄です。雨野真実です。」圧倒的な場面でした。それを言っても捕まえられない、と分かって言っているのですね。そう、見ている方は分かっていなくて、成瀬さんの成すがままに引きずられました。感嘆して従うばかり。

あの抑えた表情は、何だったんでしょうか。憎しみ? 悲しみ? 怒り? 覚悟?

8話の感想で、もっと絶望感が欲しかったなどと書きましたが、今回は、私の陳腐な理解と言葉を越えている成瀬さんがいました。すごく、大野くんの成瀬さんの、完成度が上がっていると思います。

先日表紙の写真のことを書いた「月間テレビナビ10月号」にインタビュー記事もありました。監督さんにいわれてとかではなく、「表現に関してはその後も自分で微調整を続けています」と言ってました。第1話の演技は全部やり直したいとのこと。あれは、舞台が入ってたものね。

ダンスでも歌でも、自分の考える完成形へ向けて努力を続けて、自分で実現していく大野くんの力が、成瀬像の演技にも結実してきていると思います。

一日経ってじわっと、分かってきたような気がするのは、成瀬さんが芹沢に殴られて、自分が雨野真実だと言った時、憎しみと供に、実は安堵感も覚えていたのだろうということ。やっと、成瀬は、復讐をしている本来の自分を出すことができたのです。ここから、本当の復讐が始まるのです。

それを芹沢に分からせている状況で、なおかつ捕まらず、なおかつ、葛西の弁護人として場面に居るのですから、ドラマのドキドキ感も絶大です。

終わったかのようにも見える「魔王の恋」も、実はこれからが本番なのではないでしょうか。天使の仮面の成瀬ではなく本当の成瀬をしおりさんが知ってからでなければ、本当の魔王の恋は成り立たない。

しおりさんは単に復讐をやめさせるというのではなく、真中友雄の苦しみや悲しみを理解してやってほしいと思います。ただ単に復讐をやめて下さいと言うのは、実は真中友雄にとっては、残酷なことなのだから。

「もう、止められないんだ。」止めようと思っても? 実は、止める前に伝えたい何かが、まだ伝えられていないから止められないんでは。

止められない、は、まだ大事な事をしおりさんには明かしていない成瀬の、言い訳に聞こえます。

あと2話。今回の9話を含めて成瀬の正体が明らかになった後で3回ですが、多いどころか、この後には語られるべき長いお話があるのでしょう。

延長してもいいくらいかも。

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