水曜日, 8月 27, 2008

口腔癌治療後の虫歯

今日は、虫歯の話です。虫歯と言っても口腔癌治療後のはあなどれないんですが、大過なく治療できそうです。

癌の治療の時に、抗癌剤を入れながら放射線をあてて癌を小さくして、上顎切除の手術をしました。術後は口が開かなくなり、開口訓練をしている時に、下顎の骨が折れたんです。   おお、4年も経つと、こんなにコンパクトに書ける!

サクサク書きます。

折れたのは放射線の後遺症の骨髄炎で脆くなっていたためとのことで、『ものすごく痛くなる』と言われ、つなぐ手術などの刺激を与えるとさらに炎症が広がるとか、骨壊死の部分が広がる恐れがあるのでつなげない、とのことでした。要するにうまく治療ができない。

癌より骨髄炎の方がたちが悪い、って言われたんですよ。いぢわるな。

でも、ちっとも、痛くなりませんでした。折れた時にも、口を開く練習をしてたら、ミシミシミシっと耳元で音がしたけど、痛くなかったんです。で、折れたお陰で今、口が開いてものが食べられるんです。折れた所が偽関節(にせものだけど関節の役割りをしている)になっているのです。

で、骨を接ぐ治療ができないのと同じ理由で、虫歯ができても抜く治療はできない、と言われています。骨に刺激を与えたらいけないそうです。

だけど、虫歯を防ぐ歯磨きが、すごく大変なんです。

○まず食べるのが遅いので食事に時間がかかり、ず~っと食べてる感じで生活上の余裕がないので歯磨きの時間が取れない。
○また、上顎切除した側(右側)は口の周辺が麻痺しているので、食べている最中もそれ以外の時も、唇やほっぺたが動かないのです。動かないと、食べ物も動かず、歯とほっぺたの間に食べ物(のカス)がたまってしまいます。
○切除した側は口の中も麻痺しているので、歯ブラシをあてても感覚がなく、どこを磨いているのかが分からない。よく磨けない。
○手術した側のほっぺたは、手術の傷と放射線の影響で、縮んで凹んでいます。このため奥の方に歯ブラシが入らない。

歯磨き以外にも癌治療後の影響は、

○放射線の後遺症で唾液が減る。虫歯になりやすくなる。
○治療から日が浅いうちは、触りたくもなく、歯磨きする気力も沸きませんでした。

で、とうとう、虫歯ができました。全然痛くないけれど、先日の会社の歯科検診で、治療するようにと言い渡されました。

三田病院で、まずは頭頸科の主治医に見てもらいました。虫歯の所に放射線が当たっているかいないかで、治療が変わるとのことでしたが、『ちょうど、境目』とのこと。

歯科の先生へのお手紙を書いていただき、カルテの入った袋を提げて三田病院歯科のかかりつけ医へ。

ウィーン、と削ってもらいました。口が開かないので、削る機械が入るように開けているのが一苦労です。「神様仏様魔王様!!!」とお祈りしました。

神経が腐っている、抜かないといけない、とのことでした。ちょっとグリグリして、詰めて、この日は終わりでした。

歯の神経までやられていても痛くないのは、そもそもその辺の神経は周辺も手術や放射線でやられているので、感じないらしいです。

歯磨き指導を改めてしていただきました。凹んで歯の横にはりついているほっぺたを、剥がす訓練をするようにと言われました。

続きは次回、とのことで、再びカルテを持って頭頸科へ。

頭頸科の主治医が、「治療してもらえたんだ、よかった。」と喜んでくれました。

もっと奥の歯(放射線が当たっている所)が虫歯になったら、どうするんですか? と聞いたところ、抗生剤などで様子をみていくしかない、とのこと。歯ブラシが入らないところなんですが。

頭頸科の予約は3ヵ月後、歯科も、近所の歯医者さんでは見て頂けないのではるばる三田病院へ、土曜日にまた行く事になりました。

ひとまず、痛くなく虫歯治療ができるようで、よかったです。

===
個人的にやっている対策:
ピップエレキバンみたいな磁石の強力なのを下顎の所々にはっています(いました)。磁石で血行が良くなるので、栄養を運び骨壊死した組織を掃除して、壊死が広がるのを防止できるらしい。最近貼るのをサボっています。汗でかぶれてしまうんです。

今回歯科で教えて頂いた対策:
口に食べ物がたまりやすく、酸性になりやすいので、重曹を2%溶かした水でうがいをして、ペーハーバランスを調整すると虫歯を防げるとのこと。虫歯菌ではなく酸で虫歯になりやすいそうです。

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