金曜日, 11月 16, 2007

いい人には変革はできない

入社して暫くした頃に居た部署のO部長は、ひどく評判の悪い人でした。部下は呼び捨てで、大きな声でいつも誰かれを叱り飛ばし、報告書を見てもらうとマジックで大きくバツを書いたり、『バカ』と大きく書いたり、する人でした。

同僚の中に、立派な学歴だけれど他人と一緒に仕事することができない人がいましたが、学究肌の前部長が某大学に転職された後に、O部長になって、辞めさせられたようです。普通、労働組合員は辞めさせることはできません。でも、O部長は、本人を説得して辞めさせてしまったのです。正直、私は助かりました。この同僚は色々な人とトラブル続きの人で、皆でそのフォローをしなければならない状態だったからです。

人間的には前部長の方をずっと尊敬しますが、O部長だからこそあの困った人をなんとかすることができたのは確かです。

私が米国勤務ができたのも、まず夫が赴任することになり、一緒に仕事で行く事ができたのはO部長だったからこそ、かもしれません。奥様が当社に勤めていない場合はもちろん、社内のカップルでも、一緒に行った他の殆どの例では奥様達はみな自分の仕事を辞めて行ったのです。

米国から帰った頃に上だったB部長は、豪胆な人でした。仕事の内容を大胆に枠組み以外の領域で指示したり、規則では禁じられていることでも理由があれば、オレが責任取るから、と言って許可して下さることがありました。社内外双方で活躍されていましたが、今は社外に出てしまわれました。

今の部長は、管理部や組合についてこそキツイことを言っていますが、基本的に上品な礼儀正しい人です。部長になったばかりは初々しかったものです(失礼!!)。 上司も、人間的なバランスのとれた良識的な人です。 管理部の人も、にこにこと善良な人です。 組合の書記長も、きちんと誠実な人です。

いい人には、現行の決まりに沿わないことはできないのです。 

先進的な新しい制度もあって、それを作った人はごく最近の人なのだけれど、それを半歩出ることはその人以外にはできないのです。

私の行き先は、現状、膠着状態ですが、B部長や、O部長だったら、どうだっただろう、と思います。ある意味、会社は面白い。

男の人の(いや、男に限らないのですが)力量は、人柄とは別の側面があるようです。今でもO部長を良く言う人はいませんが、当時の所長レベルの方は、やはりO部長を高く買っていたのです。

さて、私はとりあえず『遠い移動先』でも、そこしかないのなら、行こうと思っています。 行って続けられないかもしれませんが。

が、まだ他がみつかる可能性はあります。

うちの職場の敷地内には、うちの組織以外の組織の建物もいくつもあります。また、この敷地の他にも、近隣の駅にはいくつか、うちの会社の事業場があります。それらの中で移動先が無いかどうかはまだ分からないかもしれません。
そこまで調べるチャンネルがあるのは、管理部なのでしょうけれど、部長が「冷たいもんだよ」と言うように、管理部は多分まだ何もしていないのです。

毎日通勤で歩いていて、そこの入り口から入ってみて直接聞いてみたいような気がしてしまいます。本当にないのかなぁ。

知り合いでも居れば何か分かるかもしれないのですが、組織が違うと何も接点がありません。多分、部長もそうなのです。

なんて事を考えつつ、移動予定先の特許調査の仕事を進めています。

0 件のコメント:

サイト内検索は右側のボタンをチェックして検索ボタンを押して下さい