金曜日, 2月 27, 2009

再建は無し(口腔癌術後後遺症)

先日久しぶりに国際医療福祉大学付属三田病院に行きました。術後4年と3ヶ月くらいです。異常なしだったことはちょこっと報告しました。

まずは再発も転移も無しということが何より大事ではあるのですが、元気でいると術後後遺症も気になってきます。顔の傷の再建についても相談してきました。

口腔癌の情報を求めておられる方には部位によっては気になるところですよね。

私は、上歯肉原発で上顎の骨まで浸潤して目の下の方まで成長していた癌を、抗癌剤と放射線で小さくして、上顎切除の手術を受けました。リンパ節に転移があったのでリンパ節郭清もしています。

目頭の下から鼻の横を通って鼻の真下へ唇まで開いて、前から切除でした。こっわ~。自分で書いていても怖くなりますな。

目頭の下から唇までは、きれいなもので、顔の表面の傷は殆ど見えません。主治医が腕が良かったんだと思います。鼻の横だけ、術後2,3年経ってから少し線が出てきましたが、気をつけないと分からない程度です。真剣にお化粧すれば分からなくなると思います。普段はパパッといい加減にファンデーションをつけるだけ。

しかし、手術で神経が切れているので、口の右半分は動きません。閉じる事は閉じますが、閉じ方は弱いです。

手術の前にはほほ骨も取ると言われていて、おなかの肉を移植してほほ骨のふくらみを作る、右目は閉じなくなる、と言われていましたが、術前の放射線が効いて癌が小さくなったため、実際にはほほ骨が残りました。右目も垂れ下がったままで表情が出せなくなる予定だったのが、普通に閉じたり笑いの表情を出す機能が残りました。主治医もこの点は満足そうに喜んでくれていました。

多分命もなくなっていたかもしれないところを、一応人並みに近い顔を残してもらえたので、よい治療をしてもらったと思います。

ただ、上顎切除した口の中に、腿の皮膚を移植したのですが、それを縫った縫い目が右のほっぺたの内側にあり、そこが年々縮まっているのです。だんだんと、でっかいえくぼのようになってきました。縫っていることの他に、放射線を当てているために縮んでいるのもあるらしいです。

また、上顎がないので、やはり骨が縮んできているというか、徐々におっこちてきているようで、入れ歯(プロテーゼ)が圧迫されています。

あと、術後は口が1センチくらいしか開かなくなり、開口訓練の時に下顎の骨がミシッと音をたてて折れたんです。放射線でボロボロになってたためらしいです。放射線による骨髄炎と言われましたが痛くはありません。

そんなこともあり、下手に新しい傷を加えるとどこまで崩れるか分からない、という感じだったのだろうと思いますが、4年もたったから、ということで、

「このほっぺたの引っ込みは何とかなりませんか?」

と、聞いてみました。

やるなら、今のほっぺたの傷の部分を取って、その穴にどこかから血管のついた肉を持ってきてつながねばならないそうです。その際、右側はリンパ節の郭清をしていてもう静脈がないので、今は傷が無い左側まで血管を引っ張って左側の静脈につながねばならないとのこと。

左側にまで傷が加わり、前回の手術よりももっと大規模の手術になるそうです。今は右側の腕も上がるように回復しているけれど、それにもまた後遺症が加わってしまうとのこと。

それだけしても、得られる利益はほっぺたがふくらむというだけで、神経はつながらないので、唇やほっぺたが動かないということは同じ。

そこまでしなくても何とかなるなら、ねぇ。

ほほ骨がおっこちてきてプロテーゼを圧迫していることも、「多少でも反対側から押してあげた方が、移動の仕方は抑えられる」とのこと。これもしょうがないらしいです。

よそから持ってきた肉や皮膚をくっつけたら、今よりもっとフランケンシュタイン化するだろうし。

はあ~、なるほどねえ~、ということで、承ってきました。このまま行くのが順当らしいです。

0 件のコメント:

サイト内検索は右側のボタンをチェックして検索ボタンを押して下さい