火曜日, 6月 19, 2007

プランピーナッツ:ピーナッツの効用(国境無き医師団)

『国境無き医師団』からのダイレクトメールを頂いたことについて、別ブログ『ここから地球まで』に書きました。このダイレクトメールにあった、プランピーナッツという食べものについて。

世界には飢餓で命を落とす何万人もの子供たちがいますが、治療用ミルクでは母親本人による治療は難しかったそうです。でも、プランピーナッツは常温で長期保存ができ、食べる際に水を加えたり加熱したりする必要がなく、通院で治療ができるため、治療できる子供の数が大幅に増え、治癒率も目に見えて上昇しているとのこと。

プランピーナッツはピーナッツバターにミルクとビタミンを配合したペースト状の栄養治療食。

プランピーナッツは最近開発された緊急栄養補助食品で、栄養失調で腕の細さが一円玉くらいにまでなった重い栄養失調の子供が、これを食べることによって回復するとのことです。

素晴らしいですね。良かった。

と、思う一方で、『私だって。。。』と、思ってしまいました。

口腔癌は口に障害が残るので、食べることが不自由になります。抗癌剤・放射線治療で食べられずに体重が落ち、手術後は鼻からの流動食のみ、その後もろくに食べられずにさらに体重が落ち、退院後も自分で食事の準備をして食べる努力をしたけれど、さらに体重が落ちました。その後徐々に食べられるようになり、3年近く経って、飢餓的な栄養失調状態は脱して元気になったけれど、体重は今も最低レベルのままです。初期の、大変だった時期に、それを食べたかったな。。。もっと早く元気が戻ったかもしれない。

アフリカの小さな子供たちが飢餓で命を落とすというのに、自分もそれを食べたいと思うのはわがままなようでもありますが、そんなに栄養があり、体重増加の効果があるのなら、私も食べたい。口腔癌は内臓の病気ではありませんから、口が開かなかったり飲み込めなかったりして、まさに、食べる量がとれずに、飢餓の状態になります。退院後も流動食のラコールのみの生活をされる方もあります。私は体力が戻りましたが、戻らない方もあるでしょう。日本にだって、死ぬ人はいます。

プランピーナッツによる治療が成果を上げたのは2006年とのこと。まだ、去年のことです。これから、日本の医療現場でも見られるようになるかもしれません。ピーナッツバターもミルクも、どこにでもあるものだから、日本で用いたらアフリカの子供の分が無くなるということはないでしょう。

そこで、栄養バランスは分かりませんが、ためしに自前で作ってみました。家にもピーナッツバターはあるのです。ただ、パンにつけるものなので、とっても甘い。流動食のラコールもかなり甘く、糖分でカロリーをかせいでいるのではないかとも思われるので、食べられない者にとっては甘さはそう神経質にならなくてもいいのかもしれません。癌には砂糖は大敵!という話もありますが。

バナナをミキサーに入れて、ピーナッツバターを入れて、水を入れて攪拌してみました。こってり、濃厚で、確かに栄養はありそうです。甘いですが飢餓感は癒されます。ピーナッツを買ってきてミキサーにかけた方が良いのかもしれません。でも、むせそう。念入りにすり潰すのは子育て・家事に忙しい毎日ではそうしょっちゅうはできませんし。

口腔癌のご家族の方のために流動食を準備される方は、ピーナッツのすり潰しは栄養補給に良いかもしれません。

ピーナッツバター、ピーナッツペーストが、そんなに栄養があるのなら活用しなくては、と思いました。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

 へええ~、プランピーナッツ、かぁ。
今日の記事はきっと同じ部位の方にとって
大きなヒントになったでしょうね。私たちはホルモン療法のせいで太りがちになるけど、それぞれ食に関する悩みはある。もちろん栄養失調スレスレに陥る口腔癌の方に比べれば全然切実じゃないけどね。

オルゴールぴょん さんのコメント...

ピーナッツって、ありふれてるけど、栄養あるのね。

うちでは、欠食おばさんの私と、中性脂肪過多のダンナさんが同居しているもんだから、それぞれの悩みのすり合わせに苦労してるよ。アフリカの飢餓に比べれば全然切実じゃないけどね。

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