私はもう6年近く前に口腔癌になって、けっこう大変だったのですが、後悔していることがあります。
もう死ぬかもしれない、と思ったわけですが、まだ幼い子供達を残して、託す事になってしまう夫や、子供達に迷惑をかけないように、って、頑張っちゃったわけですよ。
今にして思えば。
もっと甘えればよかった。
むしろ、お子さんを残して行く辛さを抱えながら気丈に無理をして闘病している方を見ると、耐えられない気がします。とっても、無理をしておられる方が多いようです。
病気の親は、子供に申し訳ないでしょうか。私は、自分はできなかったけれど、親は病気になったら、子供達に優しさを教えることができるはず、と、今にして知った気がしているんです。
病気でも頑張れるふりをしていると、子供は甘えてしまいます。癌って、けっこう最後の方まで頑張れてしまう病気だし。
それでは、弱っている人にも可能な所までは無理をさせてもいい、って教えることになってしまいます。
そうではなく、人間は弱いもので、だから補い合って生きていくのだ、と教えた方がいい。
また、子供は甘えたいから、甘えられると嬉しいだろうけれど、親が本当は弱っていることは実は分かっているから、安心して甘えることができない。子ども自身も表面は気丈にしながら、実は親の死という不安に慄いて暮らしてしまうのではないでしょうか。
弱い親のままで、弱い親なりのベストを尽くす姿を見せればいいと思います。きっとその方が、子ども自身も強くなります。
やっと最近になってそう、分かってきた気がします。
だから癌になった親はかえって最高の親になれますよ。
2 件のコメント:
いやー、たしかに、この病気って、家族に対していろいろと「使えるな」って思うことあるわ。
それが、ゴルぴょんさん言うところの、子ども自身を強くするってことになるのかな?
私はその技を使いすぎて、家族に怒られてます。
まあ、それで私を反面教師にしてくれれば、それも娘たちには良いように作用するの・か・な?
便利な病気です。
奈津古さん、こんばんは。
使えるよね。私は会社に対して使ってることになるかな。皆さんが仕事している時に大手を振って退社できるのも、癌のおかげ。
奈津古さんは立派にお手本になってると思うよ。
私は、なれても反面教師だけど、そう気付けるくらいに賢く子育てしなくちゃ、と思うと、難しい。けっこう、使うのがこわいんだよね。
でも、これからはいいお母さんをやめて、奈津古先生を見習って、家族に対しても使う練習をしていこうと思います。
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