日曜日, 9月 12, 2010

クメールの微笑み




カンボジアのアンコールワットの遺跡には、石の屋根に彫られたたくさんの巨大な微笑んだ像があります。観音様だそうです。

カンボジアでは仏教とヒンズー教の宗教戦争があったそうです。たくさんの遺跡にはたくさんの石彫りの像がありますが、お釈迦様の部分が宗教戦争時に削り取られているのが多くみられます。

但し、すぐそばの女神様や、踊り子たちの像は削り取られずに残っています。宗教に関係ないので壊されなかったそうです。

屋根の上の観音様も、お釈迦様と違ってまだ修行中の身ということで、壊されなかったのでしょうか。尤も、屋根の上の観音様たちは巨大で、これを壊すと建物自体を破壊することになってしまいますが。

遺跡はジャングルの中に埋もれて忘れられ、後に再発見されました。が、再発見の後には内戦によって破壊されたそうです。

今、日本を含め多くの国々の調査団などにより修復がされている部分もありますが、今も多くの部分が崩れ落ちて雨ざらしになっていて、崩れ続け、貴重な遺跡のレリーフが失われつつあります。

屋根の上の巨大な多数の観音様たちは、そのどの時にも、こうやって微笑み続けていました。

アンコールワットはカンボジアの人たちの精神的な支柱だそうです。世界遺産にも指定され、世界の人々の精神的な支柱にもなり得ると思います。

自分の体の中に壊れた細胞であるがん細胞を持っていたり、何かしらの臓器を失っていたりするがん患者や癌経験者にとっても、心の支えになってくれる光景ではないでしょうか。

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