月曜日, 12月 22, 2008

一日で演奏が変わる(『のだめカンタービレ』と小学校の器楽合奏クラブ)

『のだめ』今日はDVD3枚目を見ました。今、ミルヒさんがドイツに帰ってしまって、千秋達は新しいオケを作ろうとしているところです。で、もっと前の方なんだけど、Sオケの演奏を、文化祭の前の日になって千秋が新しい演奏に変えてしまった場面がありました。それで、思い出した事の追加を書きたくなりました。

一日で演奏が変わる、とか、指揮者で全く違う演奏になる、っていうこと、本当にあるんですよ。うちで目撃したのは、小学校の音楽クラブなんですが。

かつて、うちの小学校の音楽クラブを指導して下さった先生が、すごかったんです。アコーデオンとか木琴とかピアニカとかによる演奏が、オーケストラのように聞こえるものになるのです。

普通の公立の小学校の、普通の子供たちなので、特別に音楽ができる子供を集めたものではありません。だから、その年度に集まったそれぞれの子供の実力と可能性に合わせて、毎日楽譜が変わるのです。指導も厳しかったです。毎日、どんどん演奏が変わっていき、発表会の当日まで成長し続けます。前の日まで、不安な点が残っていても、的確な指導で、本番は素晴らしい演奏に仕上がるのです。

年々、楽器も補充して、充実して行きました。小学校として素晴らしい楽器と、素晴らしい指導者により、素晴らしい器楽演奏ができる実績を積んでいました。娘はその中で指導を受けてとてもよい経験をさせて頂きました。

けれど、その先生が移動になってしまったんです。私には理解できないんですが、同じ小学校には同じ先生は10年までしか居られない、という規則があるそうなんです。

素晴らしい楽器は残っているので、音楽担当の別の先生がその楽器を使って音楽クラブの指導をされました。でも、惨憺たる結果になりました。うちの小学校の演奏は全く違ったものになりました。

以前の先生の時のように、生きた音楽にならないのです。『のだめ』で千秋がよく言っていたように、「正確に、楽譜の通りに」ということだけを守ろうとして、精一杯だったのだと思います。それぞれの子供が音楽をやれるように楽譜を書き換えてあげて、しかも全体を音楽として仕上げるということが、どれだけハイレベルなことか。

別の先生の器楽合奏指導は1年だけで、翌年からは合唱とリコーダー合奏になりました。小学生の合唱やリコーダー合奏の指導は、それだけでも十分に難しいのです。

以前指導して下さった素晴らしい先生は、転任後、音楽の他に、大嫌いという家庭科を教えているとのこと。楽器は何もない小学校だそうです。もったいないです。でも、転任後数年たって、また器楽合奏を始めるとの噂も伺っています。

MAX10年というのは、1つの小学校だけを突出してハイレベルにしない、っていう方針ででもあるのでしょうか。うちの小学校の器楽合奏は消え、楽器は無駄に眠り、先生は新しい小学校でまた何年もかけて楽器を集め直さねばなりません。弊害も大きいと思います。

その先生が、プロの音楽家になるよりも、小学校の音楽の先生が面白い、と仰っていました。あの指導は、本当に音楽の素晴らしさ、厳しさ、楽しさを教えて下さるものだったと思います。厳しい指導に子供達も応えていました。あれだけのことがやれたら、やりがいがあったと思います。

のだめがガーシュウィンのラプソディーインブルーをピアニカで演奏していました。小学校の器楽合奏を持ち出して申し訳ないですが、素晴らしかった以前の先生の指導を思い出しました。



ピアノソロ/連弾 中上級 のだめカンタービレで弾きたいクラシック
      

こんな本ありましたが、ラプソディーインブルーも入ってました。

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