水曜日, 2月 16, 2011

ハロー効果と癌患者への心理的介入の疫学調査

先日、病気の人へ心理的に介入した時に病気の経過が良くなるかどうかについての疫学調査結果の本を立ち読みした、と書きました。

他の病気ではいずれも経過が良くなったのに、癌についてだけは、良くなったという結果ではなく、著者のお医者さんは、がん患者は気持ちの持ち方で病気が良くなると考えてかえってつらい思いをしているので、良くなったという結果がでなくてホッとした、とのことでした。

私はこの結果は間違いだと思うので、立ち読みだけして本を買わなかった、ということも書きました。

でも、どう間違いなのかは、明瞭には説明できなかったのですけれど、これって、心理学とか社会心理学での、ハロー効果というものだと思います。

ピグマリオン効果とも言うらしいです。細かいことは不正確かもしれないけれど、その類です。

同じような子供であっても、この子は成績が伸びる、と予め教師に言っておくと、本当にその子の成績が伸びてしまう、とのこと。この子は伸びるはずらしい、と教師が無意識的にでも思っていると、それが反映してしまうらしいです。それがハロー効果。

逆に、この子はダメだ、と予め教師に言っておくと、本当にダメになってしまう、という効果もあって、こちらもナントカ効果という名前がついているらしいです。がん患者への心の効果の疫学調査結果は、むしろこちらの、予めのダメイメージのナントカ効果の方に相当するのでしょう。仮にダメハロー効果と呼ぶことにします。

癌への心理的介入の疫学調査でダメハロー効果は、やめて欲しい。それで本なんて書かないで欲しいです。

調べるお医者さんが、癌であるこの人は死ぬに違いないと思ってしまっていては、気持ちを明るくなんて言っても逆効果です。癌患者は敏感ですから本心の方を感じ取ります。プラスの心理的介入になりません。

今の世の中でがん患者の亡くなる割合が高いのも、社会心理学的にダメハロー効果が効いてるのかも。死ぬ死ぬ言われてるから~。

死ぬ人が死ぬのは心臓病だって同じですよ。死なない人は死なないのは癌も同じ。

ということで、癌を特に他の病気に比べて怖がらない先生に疫学調査をしていただきたいものです。

2 件のコメント:

なおと さんのコメント...

その通りだと思います。確かに死を意識せざるを得ない病気ではありますが、必要以上に過敏になる事もないと思っています。死ぬ時は予想も出来ないことでお迎えが来りもします。交通事故や通り魔に襲われるなんて云うのはその最たるものだと思います。身近な人が患者に「きっと助かる」と思い続けてくれることが知らぬ間にその人の生命力を高める作用につながっていると考えられます。
いろいろあるけど生き延びねば。

オルゴールぴょん さんのコメント...

なおとさん、こんばんは。お久しぶりです。コメントありがとうございます。

必要以上に過敏になることはないですよね。

身近な人の思いはありがたいし、誰よりも自分に近い自分自身の思いが一番強く作用しますね。自分で自分にプラスのハロー効果しちゃいましょう。

いろいろあるけど何事も学びで、ありがたいです。

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