野球で9回の裏、x点差で負けているとします。10中8、9、もう、負け、大抵は負け。最悪の事態を想定したら、負け。
という時、必ず負けますか?
大して野球を見るわけではないので具体的には上げられませんが、そこで逆転するゲームがあるでしょ。それは最初から勝っててそのまま勝ち終わったゲームより、面白い。ありましたよ、昔見た高校野球で。
どういうチームが逆転して勝つんでしょう。逆転して勝つチームだって、最悪の事態は負けだということは知っているはず。でも、勝つ可能性もあることも知っていて、そのためにはしなければならないことがあるということも、知っているのでしょう。それを、勝つつもりで実行できたら、勝てる時には勝つ事ができる。
10中8、9、負けだから、と、最悪の場合に備えなきゃ、と、心構えをしたら、潔く負けることはできるかもしれないけど、勝つ可能性がある時にまで勝てなくなりませんか。
癌患者は「最悪の事態に備えて」と、すぐ死を連想する思考パタンが出来上がっているようです。あれは、やめましょうよ。相手(病気)を見くびるのはいけないけれど。9回裏なわけでもないのに、思い込む事も多くありませんか。5回や6回や7回だったら、野球なら負けに決まったとは思わないでしょう。その後にもやることをやれるチームを誰しも望むでしょ。勝つためのことをやるんですよ。
『やるだけやったら、それでいい。』星野仙一
2 件のコメント:
病に負けるとか勝つとかという発想が嫌いな私ですが、野球になぞらえて考えるのはすごくわかりやすくて良いね。
というか、星野仙一語録を読んでがん患者の心がけを思うとはおそれいりました。そんな哲学的な記念館なの?!
以前のさくらんぼクラブに初参加した肺がん患者さんは、最初、ホスピスに関する情報を得たくて来られたようだったんだけど、同じ末期の肺がん患者さんに会って話すうちに気持ちが変わり、帰るときには「主治医とイレッサについて話す」ことになってたそうです。いろいろ試すことはたくさんある。だよね!
哲学的とまで言えるか分かんないけど、1つの道を極めた人の言葉は真実を表わしてると思いましたよ。
多分、負けてても頑張れるチームの方が実は勝ち負けにこだわってないのかもね。
やるだけやった後になら、負けてもいいと思ってるわけよ。
逆に最悪を想定、なんて言うのは受け入れ難い最悪の場合を無理に受け入れねばと構えてて、ホントは余程死にたくないわけよ。でもその思いで金縛りに会ったように、やることもやれなくなりがちでは。
効くか効かないかは分からない、けれどやるだけやったら、それでいい、という心境になれたら、いろいろ試せるのかも。
病に負けるとか勝つとかの発想が嫌いと仰る奈津子先生、もうその悟りの心境に到達してますな。
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