火曜日, 5月 17, 2011

勝訴

って言っても、争いごとというわけではなく、特許の審判です。争いと言えば争いではあるのかな。裁判の一種です。

エンジニア時代に出願していた特許に拒絶査定が来て、審判に出していたのですが、勝ちで審決しました。

米国でも中国でも許可査定だったけれど、日本でだけ拒絶でした。審査官とのやりとりはトンチンカンだったけれど、審判官とは多少話が通じて、粘って説明を重ねた結果、勝ったとのこと。

日本の審査官は分かりもしないくせに、「従来の技術から容易に類推できる」ととりあえず言っておくという傾向があるように思えます。他国で許可になっても日本でだけ拒絶という例が多いんです。

私ももう一個そういうのをかかえていますが、他の人も経験しているみたいです。

何でだろ~。

病気休職する前の頑張ってた時代に書いた特許、他国では守ってくれると言っているのに、何で日本でだけ守ってくれないんだ!と思っていましたが、これで守ってもらえることになりました。

私個人の権利だけでなく、関連して開発している熾烈な開発競争にも、莫大な予算をかけています。私が特許としてまとめるために必要だった背景技術には、職場の多くの同僚、先輩の技術の積み重ねがあります。「容易に類推」なんて、何て馬鹿なことを言うんだ!と思います。

地味な内容なんですが、でもあれはやっぱり認められるんだな。あのくらいは認めてもらえないと、企業の研究開発は続けられなくなります。

特に日本の特許庁には認めてもらいたいと思いましたが、認めてもらえてよかったです。

ちなみに、この特許の始めの審査の手続きで審査官とやり合ってくれたのは女性の同僚で、審査官が拒絶査定の主張をくり返すのに対して、審判請求(裁判を起こすこと)をしてくれましたが、その後、彼女は産休に入りました。

審判手続きを担当してくれたのも別の女性の同僚でした。何度か審判官とやり合って、審決になりましたが、ちょうど元の担当の女性同僚が最近、育児休職から復帰したところでした。

以前、息子の出産の前に出願していた特許が、出産・育休後に復帰した時にちょうど許可査定の結果が来ていたことを思い出しました。息子の他にもう一人の子供を会社の特許担当の人に無事に世に出してもらったような気がしたものでした。

技術開発でも特許出願でも特許の処理でも、会社という組織のお陰で、出産・育児をする女性が仕事をすることができます。

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